ほぼ週刊よこやま

ある一人の友達のために始めたニュース解説記事。私の視点から見えるもの。

【G20首脳宣言の内容】

9月4、5日の日程で行われたG20首脳会談は、

杭州コンセンサスの採択を宣言して終わりました。

杭州コンセンサスの要旨は以下の通りです。

G20首脳宣言の要旨

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS05H4B_V00C16A9PP8000/

 

この要旨の重要なところだけを抜き出しさらに簡略化すると

ポイントは

1.世界経済は成長を続けているが期待するほど強くはないことの確認

2.経済成長のために全ての政策手段(金融・財政・構造政策)、その中でも特に財政政策の活用

3.鉄鋼等の過剰生産の指摘

 

の以上3点でしょうか。

ポイント3は、メディアが取り上げてるのでとりあえず書いとくか。

くらいのノリなのでポイント1、2をメインに書きます。

他にもタックスヘイブンBREXITへの対処等もあがっていますが

今回は瑣末なこととして言及しないこととします。

 

ポイント1・2

現在世界経済の成長を牽引しているのはBRICS等の新興国で、

新興国の発展なくして世界経済の成長はあり得ない。

というのが共通認識となっています(たぶん)。

新興国の成長を促進していくためにAIIB(アジアインフラ投資銀行)を設立したわけです。

インフラ整備って莫大なお金が必要だし経済成長には必要不可欠だから。

ちなみに各国がわざわざお金出しあうのは、

金利分が上乗せされて返ってくること
マーケットが形成されれば自国にも都合が良いこと

などがあげられます。

ちょっとゲスいとこで言えば恩を売っとけば外交交渉でも優位に立てるというのもあります。

なので、日本がAIIBに参加しなかったのはほんと不可解なんですよねー。謎。

 

話がそれてしまいました。

そうやって新興国の成長を促していこうというときに、

アメリカは利上げを行い新興国流入していたお金が逆流。

年初来の原油安やBREXITで為替も株も乱高下。

安定していない状況下では経済成長もへったくれもないよね。

ということでまず各国で世界的な問題がおきないようにしてくださいねー。

金融政策(=金利等で通過流通量をコントロールする政策)は、

あまり良い結果をもたらしていないので

財政政策(=公共事業や社会保障等に予算を需要喚起等を行う政策)を

主軸にすえましょうね。

ということです。

 

ポイント3

▼中国  鉄鋼過剰生産、世界に打撃 価格下落、日本でも再編進む

http://mainichi.jp/articles/20160306/ddm/008/020/052000c

 

今年3月の記事です。

前々から中国の過剰生産は指摘されていましたが中国は素知らぬ顔でした。

そのため日本のみならず海外の鉄鋼メーカーたちが一様に打撃をうけていました。

今回のG20では「鉄鋼の過剰生産は問題である」とするかどうかは議論がありましたが

『どこからが過剰であるか』という明確なラインは決めず

情報共有していきましょうねと、ふわっとまとめたという印象です。

当分はこの状況が続くでしょう。

 

所感

というわけでG20の首脳宣言について書いてみました。

今回は直前にBREXITがあったこともあり

ほとんど突っ込んだ議論をしてないんじゃないかと思います。

杭州コンセンサス」も当たり障りのないことばかりで

明確な数値目標等も設定されませんでした。

こんなもんでしょう。といった所感です。

 

次の大きな政治スケジュールは(特になにも起こらなければ)アメリカの大統領選です。

たぶんクリントンが勝つんでしょうが今回の大統領選は

今までにない感じなので何が起こっても不思議じゃないと思ってます。

またおもしろい動きがあれば随時あげていきます。