ほぼ週刊よこやま

ある一人の友達のために始めたニュース解説記事。私の視点から見えるもの。

【朝鮮半島情勢の整理とこれから】

先月の半ばに『南北会談の成果』と題して書いたんですが、

www.hoboyoko.xyz

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そこからも色々あってスピード早すぎてびっくりしてます。

ビックリしてるのでこれを機にこれまでの動きを整理してこの先の展開をちょろっと書いておこうと思います。

そんな感じで行きます。

 

《目次》

 

 

この1ヶ月で起こったこと

前回の朝鮮問題関連のお話をしたのが3月15日。

そこからの1ヶ月ちょっとで何が起こったのかダッと振り返り。

CNNのサイトから拾わせてもらいました。

(参考:CNN>特集>朝鮮半島情勢

https://www.cnn.co.jp/special/kr_peninsula/ )

 

*3月*

21日:Kポップアイドルら160人が訪朝、平壌で公演へ

https://www.cnn.co.jp/special/kr_peninsula/35116471.html

 

28日:金正恩氏、北京を訪問 習近平氏と会談

https://www.cnn.co.jp/special/kr_peninsula/35116788.html

 

*4月*

18日:ポンペオCIA長官が極秘訪朝、正恩氏と面会

https://www.cnn.co.jp/special/kr_peninsula/35117948.html

 

同日:南北で休戦状態から終結宣言へ

https://mainichi.jp/articles/20180419/k00/00m/030/064000c

 

21日:北朝鮮 核実験とICBM発射実験中止 核実験場も廃棄と発表

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180421/k10011412371000.html

 

24日:金正恩氏、「IAEA核査察受け入れ」←【NEW】

http://japanese.donga.com/List/3/01/27/1296152/1

 

という感じです。

正恩氏の北京訪問
CIA長官の訪朝
休戦宣言の可能性に言及
北が核実験、ミサイル実験の中止を表明
IAEA国際原子力機関)の査察受け入れを表明

ということが約1ヶ月の間に起こりました。

スピード感にビックリします。
Kポップアイドルの訪朝は平昌オリンピック時の芸術団派遣に対する返礼的な意味合いです。

 

各国の思惑

この問題のメインプレーヤーは

北朝鮮、韓国、米国の3カ国。

そこに影響を与え得る国として、

ロシア、中国の2カ国。

この5カ国で動いていくはずです。

(ロシア、中国まで言及したら複雑なのと長くなりそうなの今回はカットします)

 

ここで各国の思惑を整理しておきます。

まず、北朝鮮の第一義的な目標は

『現体制の維持』

です(たぶん、だけどほぼ間違いなく)。

3月15日の記事に書いた合意内容にも、

「朝鮮の体制安全が保障されるならば、核を保有する理由がないという点を明確にした。」

という一文があります(③)。

わざわざこの一文を入れたというのは”そういうこと”だと考えます。

 

一方、韓国と米国は

『自国への軍事的脅威の払拭』

でしょう。

韓国の場合は、「終結宣言」ないしはそれに準ずるような内容になれば国としての安全が担保されるわけですから目的達成です。

米国は非核化と長距離ミサイルの廃棄あたりがボーダーだと思います。

いずれにせよ、米国本土への『直接的な軍事攻撃の不安』を払拭できれば、それで目的は達成されたということになるでしょう。たぶん。

 

この先の交渉

私が情報源としている朝鮮半島の研究をされている方が、

「南北が首脳会談で何かしらの合意を行う事はほぼ確実で、その合意内容について韓国はアメリカと意見交換を行っている」

と書いていました。

 

↓リンクはこちら↓

https://twitter.com/kankimura/status/988220334766616576

 

ほぼ確実とされている”合意”とは、

終結宣言」ないしは「敵対的行為の禁止」であると見られています。

最大のハードルは、北と米が合意できるかという1点で、

27日の南北首脳会談でもその事について多くの時間が割かれるのではないかと思います。

 

つい先程「アメリカは北朝鮮政権交代を求めない」など、従来の方針を踏襲するとの発表がありました。

国務長官が強硬路線の人に変わり、北朝鮮政策も変更するのではないかとの憶測もありましたが、これにより”対話”をベースにして問題解決を行っていくという地盤が確立されました。

 

北朝鮮侵攻しない 従来の原則を再確認=米高官(’18/4/24)

japanese.yonhapnews.co.kr

 

上にも書きましたが、北がIAEAの査察を容認するというニュースが入ってきました。

ぶっちゃけ”核”は北にとっての最大の交渉カード(だと私は思っていた)なので、

この段階でIAEAの査察なんてものに言及すると思っていませんでした。

これで、米朝首脳会談は『非核化』を前提とした話し合いが行われると思います。

となれば次は、『非核化までのステップ』が議論になると思います。

 

段階的に核を廃棄していくのか。

それとも「せーの」で一気に廃棄するのか。

 

北は前者を、米は後者を求めてくるはずなので、

そこの駆け引きがどうなるか、韓国がどう仲裁するのかというのがポイントになるでしょう。

いずれにせよ27日の南北首脳会談でその一端が見られるのかなーと思っています。

とりあえず27日以降に出てきた情報を流したいと思います。

 

どうなるんですかねー。

お互い情報ガンガン出し合ってますけど水面下で何してるかわかりませんしね。

外野としてはこのまま朝鮮半島が一気に和平まで行ってくれればありがたいんですけれど、長期化も見据えて見守っていければなーと思います。何目線かはわかりませんが。

とりあえずこの辺で。