【自民党総裁選直前雑感】
自民党総裁選は明日(20日)に国会議員の投票が行われ即日開票されます。
地方票は19日必着なので投票は既に終了していると思います。
ポイントは地方票の結果。
来年統一地方選を控えており『安倍総裁で戦いたいと思っているか』というのは結構重要なポイント。
石破氏の地方票を半分以下に抑えたいという思惑があり、過半を超えるようなら足元が大きく揺らぐ状況となります。
▼「石破氏200票」焦点 「次」へ生き残りライン(’18/9/19)
討論会の内容をもう一度言及してほしいというお言葉をいただきましたので、ご要望にお答えいたしましてもう一度討論会の内容に言及したいと思います。
その前に…
直前の雑感
前回言及しました記者クラブでの討論会の時は石破氏から挑戦者として踏み込んでいくような気迫が感じられなかったんですが、その後のテレビ討論会、街頭演説での様子を見ていると現在の自民党体制の中では”異例”とも思えるくらい安倍政権の体制を批判しています(間接的な表現も目立ちますが)。
『潜在的に安倍首相に不満を抱いている人が多い』
と見て、3年後を見据えた上での行動でしょう。
こういうの(以下記事)とか。
ちょっとトーンが強めになってる印象。
▼石破茂元幹事長「自民党にパワハラはないと見せつけるべきだ」 斎藤健農水相発言めぐり首相陣営批判(’18/9/19)
安倍氏に関しては最後まで具体的な話がなくすごく観念的だった印象です。
確かにこれまでの成果は誇ってるんですよ。
有効求人倍率が1倍になったとか、税収が増えたとか(増税したから当たり前なんですけどね)、そういうよく聞いた話はしてたんです。
してたんですが、様々な課題がある中でこの先具体的にどうしていくのか。
そういうところの話がまったく見えませんでした。
とりあえず、そんな感じ。
経済政策について
前回は社会保障について書きましたが、今回は経済政策について。
基本的にこちらの記事を参考にしていきます。
これもまた前回同様、記者クラブでの討論会のお話となります。
▼首相「任期内に出口戦略」 石破氏は経済政策批判(’18/9/14)
https://mainichi.jp/articles/20180915/k00/00m/010/177000c
両者のスタンスをご紹介。
【安倍氏】
*政策*
→金融緩和策で株価&企業の収益UP
*課題*
→金融緩和の終わらせ方(最下部に掲載)
【石破氏】
*政策*
→地方経済の活性化で個人所得のUP
*課題*
→問題(企業の稼ぎの中から労働者に回るお金の割合が少ないこと)は提示されているが具体的な解決策が示されていない
という感じです。
すごく乱暴にくくると、
《東京 o r 地方》 / 《企業 o r 個人》
という構図。
何が正しいのか、どれが正解だったのかは歴史が決めることですが、
アベノミクスという標語を用いて経済政策を行い始めてもうすぐ6年が経とうとしています。
トリクルダウンは起きなかったし、想定していたほどの物価上昇も起きませんでした。
安倍氏はまずそこの検証をしてもらいたいなと思いますし、石破氏は労働分配率が高まりかつ地方を支援する策を明確に示してほしいなと思います。
というかですね、
「企業が儲かります」とか「地方をよくします」とか結果だけ言われても、
”どうやって”
の部分がなければ判断のしようがないですよね。
社会保障政策もですが経済政策も重要な課題の一つです。
その部分に具体的な案を示さずふわっと終わってしまったのは本当に残念ですし、どちらに託すにしても不安いっぱいです。
あなた達が言ってること本当にできるの?って。
政策なんてバチバチぶつけ合ってはじめて洗練されていくもんなんだし、そもそも国を良くするためのものなのだから批判を恐れず議論し合えばいいのに。
という愚痴を最後に残しておきます。
あと半日ほどで自民党総裁が決まります。
安倍氏で決定の報が流れているのであとは地方票の割合。
メディアもそこを中心に取り上げるでしょう。
結果が出次第、また情報載っけます。
…金融緩和の終わらせ方について…
日本は金融緩和によって株高を維持し好景気を作り出しているため金融緩和策を終了すると発表すれば株式市場が一気に冷え込んでしまうのでとっても繊細な対応が必要になります。
詳しくは少し古い記事だけれど以下。
▼日銀「出口戦略」に立ちはだかる「18兆円爆弾」の処理方法(’18/4/20)