ほぼ週刊よこやま

ある一人の友達のために始めたニュース解説記事。私の視点から見えるもの。

【ソフトバンクの凄み:ARMの買収】

参議院選が終わったばっかりなのに次は都知事選ですね。

ゆーてもう終盤ですが。

こっちもまたそのうちまとめます。

選挙関連で飽き飽きしてると思うので別の話を。

 

ソフトバンクのARM買収

ソフトバンク、英アーム買収…IoT事業を強化

http://news.biglobe.ne.jp/economy/0718/ym_160718_5905784084.html

18日にこんなニュースが飛び込んできました。

ソフトバンクが、半導体設計を手掛ける

イギリスの会社「ARM」を3.3兆円で買収したというニュースです。

ちょっと前のニュースなのにいろんな憶測とか推測が溢れてて

ストレートニュース探すのに時間かかりました。

それくらい大きい出来事だったし注目されてる出来事なのだなーと改めて実感。

 

ARMとは?IoTとは?

全然知識ないのですがネットで調べられる範囲で浅くご紹介。

IoTとは”Internet of Things”の略で、

要は『色んな道具にインターネットを繋いじゃおう!』というこです。

具体例としては腕時計に脈拍計を組み込んで体調管理したり

自宅玄関の鍵と連動させて外出先からでも施錠できるようにしたり…

といったことらしいです。

このIoT分野は今後間違いなく伸びるといわれています(だそうです)。

 

ARMはIoTの基盤となる半導体チップの「設計」を行っているところです。

あくまで設計で製造はしていません。

スマホ向け半導体のシェア9割を誇ります。

アップルやサムスンもARMの上得意客となります。

 

ARMの経費の大半を占めるのは人件費。

大規模な設備投資等を必要とせず物価高騰などの影響も受けにくいので

収益構造の健全性としては抜群。

しかもスマホ半導体のトップシェア。

これから確実に伸びると言われているIoT分野の半導体

ARM社製が大半を占めており

各メーカーが喉から手が出るほど欲しかったのがARMという会社でした。

 

ARMはなぜ売却したのか?

では、ARMはなぜソフトバンクに売却したのか?

というところが疑問点としてあがってくると思います。

これは諸説あるんでしょうが、

株主をソフトバンクという”一つの会社”にすることで

経営面でのフリーハンドを手に入れたかったのではないか。

という説が有力なのかなーと思っています。

孫会長はARMの現経営陣を評価するコメントをしているため

これから先も現在の体制が続いていくはずです。

好き勝手やらせてくれる株主がソフトバンクだった。

ということなのかなーと私は考えております。

真相やいかに。

 

市場の反応とソフトバンクのこれから

ARM買収を発表した14日、

ソフトバンク株は11%安の5387円で取引を終えています。

市場は「その投資大丈夫なの?」と疑問を呈した形になります。

 

3.3兆円という大規模な投資だったこと
ARMの本社がBREXIT問題で揺れるイギリスにあること

などが主な理由だと思いますが、

ARMの市場価値はこれから上がることはあれど、

下がることはまずありません。

また様々なサービスを多角的に展開しているソフトバンクグループにとって

ARMはすぐすぐに収益に影響を与えるような事業体ではないでしょうが

IoT産業が成熟してくれば次第に効力を発揮してくると思います。

 

今回の3.3兆円買収劇には度肝を抜かれましたが

改めてソフトバンクの強さを知りました。

孫会長本人も、

「長期的にはシナジー(相乗効果)がある」

として5年、10年先を見据えた投資だったと言ってます。

四半期毎に収支報告が求められ

その数字を元に株価が変動するこの超刹那的な世界で

そんな先を見ることができるわけですから。

孫会長の胆力に感服した今回の買収劇でした。