ほぼ週刊よこやま

ある一人の友達のために始めたニュース解説記事。私の視点から見えるもの。

【参議院選を終えて:これからと所感】

7月10日の参議院選の全ての結果が出ました。

政党名:改選数→当選数

自民:50→56

公明:9→14

民進:43→32

共産:3→6

お維:2→7

社民:2→1

生活:2→1

こころ:0→0

改革:1→0

諸派:7→4

 

日経の記事より引用:https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/sangiin2016-live/?n_cid=DSPRM1489

 

自公共お維が積み増し民進が減らすという結果になりました。

このうち改憲勢力である「自・公・維・こころ」を合算すると77で

参議院の2/3にあたる162議席には1議席足りませんが

改憲に前向きな無所属の議員を含めると164議席となり衆参両院で2/3を超えました。

現政権での改憲には反対なので今回の結果には危惧しておりますが、

なぜ反対なのかということはまた別の機会で書ければと思います。

 

これからの日程

東京はとりあえず都知事選があります。

7月14日告示→31日投開票

です。この結果も後の政権運営に影響を与えると思います。

 

9月からは臨時国会が開かれTPPやBrexit問題などが話し合われると思います。

TPPについては少なくとも米大統領選を待つ必要があると思いますし

民主党クリントン氏、共和党のトランプ氏の両人がTPP反対を表明しており不透明。

アベノミクスの指標でもある株と為替の是正(株高円安への誘導)と、

公共事業の拡大、消費増税延期に関し社会保障費の財源をどうするか

あたりが主な論点になるんだろうと思います。

 

改憲に向けての動きとしては

「秋の臨時国会から憲法審査会で議論していきたい」

としています。

当然たたき台として自民党憲法草案が用いられることになります。

(見たことない人はこちらから確認できます。)

https://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-109.pdf

有識者等も含めどこをどう変えるのかという議論をしていきますが、

どれくらい時間がかかるのかは不透明です。

また、連立を組む公明党改憲には前向きではないことに加え、

今回の選挙で支持母体である創価学会員が離反し始めていることも影響を与えそうです。

【公明支持層24%、1人区野党候補に 朝日出口調査

http://digital.asahi.com/articles/ASJ757G0DJ75UTFK014.html?rm=324

執念を見せて強権的に改憲を行う可能性も否めませんが、

順風満帆といったところではないだろうと思います。

「まずは経済で結果を出しつつ改憲論議も進めていく」

というのが”無難な”戦略になるだろうと思います。

 

さらに、早ければこの1年、遅くとも2年半以内(任期が2018年の12月までなので)には衆議院の総選挙があります。

争点が何になるかはわかりませんが勢いに乗った政権与党が

改憲を全面に打ち出す可能性はあるのではないかと考えています。

 

所感

雑感かつつぶやきです。

 

これまで「人任せ」だった政治を身近に感じ始めてる人は多いのではないかと思います。

その中で、なんとなく投票から考えて投票するようになったり、選挙事務所に手伝いに行ったりと今までにはなかったような動きが出てきています。

 

一方で、「どこか遠くの世界のこと」の様に感じている人はまだまだ多く、

彼らをどう喚起して意識を持ってもらうかというのが

ステキな国を作るにあたり非常に重要だなーと思いました。

政治ってよくわからないことのような気がしますが、

ようは自分たちが暮らしている国や社会の有り様を考えることです。

それはつまり自分の生活に直結してきます。

自分の生活の有り様を考えることは、

自分の人生と将来世代(子ども)に責任を持つことだと考えます。

一人一人が「どうすれば暮らしやすいか」という意見を表明し、

それを精査、議論し収斂させていくのが

素晴らしい国や社会を作るための近道だろうと思います。
めちゃくちゃ時間はかかりますが。

基本的に民主主義は途方も無い時間と労力をかけるシステムです。

幸いにも世界第3位の経済大国には、

まだその時間と労力を割けるだけの余力はあるのだろうと思っています。

 

終わり。