ほぼ週刊よこやま

ある一人の友達のために始めたニュース解説記事。私の視点から見えるもの。

【大山崎町長選の結果から参議院選を見通してみる】

いっつも自分の興味の範囲内しか書いてないんでこんな言い訳したところで今さら感しかないんですけど、

今回はいつも以上に自分の興味のあるところを書いていきます。

ちゃんとまとまるか不安。

 

10月21日の衝撃

那覇市長選の結果が出た10月21日、衝撃の出来事がありました。

 

京都にある大山崎町という町があります。

大阪から京に上る時に”入り口”となるような場所。

今日の玄関口のような場所です。

人口:1.5万人

面積:5.97km2

の小さな町です。

サントリーの山崎蒸溜所がある(正式には島本町という町なので大山崎ではないが…)あたりで、織田信長を討った明智光秀と弔い合戦に出向いた豊臣秀吉(当時は羽柴秀吉山崎の戦いなんかが有名ですよね。

 

そんな大山崎町で、那覇市長選と同日の10月21日に町長選挙が行われていました。

全く知りませんでしたし気にもとめていませんでした。

そこで衝撃の選挙結果が。ががが。

 

大山崎町長選詳細

詳細ったってそんなに注目してたからわからないんですけど、

無所属・新人:前川 光 氏

無所属・現職:山本 圭一 氏

の争いです。

現職には、自民・立民・国民・公明が相乗りして”推薦”していました。

片や新人の前川氏は共産党”支持”。

(支持推薦の方がより積極的に関わっているイメージ。詳しくは以下。)

 

▼これで納得!「公認・推薦・支持」のちがい --- 選挙ドットコム

agora-web.jp

 

ここまで読んでいただければ聡明なるほぼヨコ読者諸氏はお分かりいただけると思います。

 

『圧倒的な山本氏有利』

 

であると。

 

これまでさんざんお伝えしてきましたが、現職って強いんです。

実際に示せる”結果”があるので。

その上、国政の主要与野党が相乗りです。

 

「そんなん新人勝ち目ないやん」

って思うじゃないですか。

「また共産党が無投票を避けたくて担いできたんか」

って考えるじゃないですか。

 

そんな状況で!

なんと!

 

大山崎町長選 前川氏が初当選(’18/10/22)

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/20181022/2010002072.html

 

という結果に。

 

ほんとびっくりしました。

ちょっとありえないことが起きたなーと思いました。

 

さらに驚いたのは、

当選した前川氏、元自民党員だということ。

町議会議員を5期つとめ、議長をも努めたことがある人です。

たぶんバリバリの自民党員なんだと思います。

そんな自民党の王道みたいな人と共産がタッグを組むわけですから本当にびっくりしました。

 

どうやら争点は町内の公立保育園だったらしく…

 

>町内3カ所の公立保育所を巡り、前川氏は全ての維持を訴えているのに対し、山本氏は第2保育所を完全民営化して年間1億1000万円の運営費のうち5000万円分を削減して子育て支援に回す方針を掲げて争点となっている。

 

 

だそうです。

 

大山崎町長選/大山崎町議選 告示 町長選、現新が一騎打ち 町議には15人 /京都(’18/10/17)

https://mainichi.jp/articles/20181017/ddl/k26/010/394000c

 

今回当選した前川氏は「町民が話し合う『住民委員会』を設置し住民参加の町政にする」との公約を掲げて草の根選挙を展開。

137票差で当選しました。

 

現職側は京都府や国とのコネクションの強さをアピールする戦略でしたが、

逆に「住民不在」だと反発があったそうです。

 

選挙結果から見えること

この結果、とっても示唆的だなーと私は思いました。

沖縄県知事選も、那覇市長選も、さらに言えば6月の新潟県知事選も、

国政与党に公認もしくは推薦をうけた人たちは国との結びつきをアピールしてきました。

 

国から予算をとってくることが首長の重要な仕事の一つですので、PRポイントであることは間違いないんですけれど、

これだけじゃなかなか選挙に勝てなくなっているように思えます。

大きな課題を抱える地域ではむしろボトムアップ型のいわゆる”市民派”と呼ばれる候補者たちが一定の評価を得てきています。

 

市民の”政治”に対する認識が

『お上から与えられるもの』から

『個人個人の意見や主張を集約することで社会を変えることができる道具』

へと変わってきたのではないか。

とは言い過ぎかもしれませんが、その”萌芽”のようなものを感じる選挙結果だったなと思います。

 

今後、統一地方選参議院選挙と続いていきますが、

これらの選挙結果をどう見るか、という部分は各政党ともに、非常に重要になってくるのではないかと思います。

そういう選挙でした。

いや、勝手に思ってるだけなんですけどね。

 

 

追伸。

野党再編の中核を担うであろう立民が現職側についたことに関しては説明が必要なんじゃないかなーと思ってますが、枝野氏は「地方は地方」として一定の距離を置いています。

京都府知事選も同じ構図だったんですけどね。

 

さらに追伸。

そういや、元沖縄県知事の故 翁長雄志氏も自民党の方でしたね。

バリバリの保守の方が、革新の最右翼(左翼なんやけどね。最左翼って言わないじゃないですか)とくっつくっていうのも数年前は考えられもしませんでした。

つくづく時代は変わるなーと思わされますね。はい。