【OPEC、ロシアの原油減産合意の意味】
最近国外のことばっかりになってます。
米国大統領選までも1ヶ月きりましたし国外の情報が増えてきそうです。
ご容赦。
OPEC(石油輸出国機構)が減産合意
というニュースが出ました(そうです。気付いてなかった…)。
http://www.bbc.com/japanese/37503256
石油はOPEC加盟国にとって存続に関わる資源なので
減産合意はほぼ無理だろうと考えられていましたが
まさかの合意ということで市場は好感をもって受け止めました。
そもそもなんで原油価格の上がり下がりでここまで騒がれるのかというと、
世界経済に少なくない影響を与えるからです。
『減産』が示す意味
そもそもなんで(2回目)原油価格が暴落したかというと、
↓
採算合わなくなるので増産する
↓
供給過多で価格が下がる
↓
採算合わなくなるので増産する
という負の無限ループに入ったからなんです。
価格下落の影響は産油国の採掘のしやすさや埋蔵量、財政力等によってまちまちで
サウジアラビアなんかはかなり余裕があるようですが
オマーン(OPEC非加盟国)は昨年の1月にOPECを批判するコメントを出していますし、
▼オマーン石油相がOPEC批判、価格下落で困難な状況に
http://jp.reuters.com/article/oman-oil-idJPKBN0KU0SE20150121
ロシア(OPEC非加盟国)もけして楽ではないということを
チラッと小耳に挟んだことがあります。
今回、OPEC内での減産合意をどの国が主導したか等は明記されていませんでしたが
これまで「ほぼないだろう」と言われていた減産に傾くということは
OPEC加盟国内で財政的にかなり苦しい国が出てきたということかもしれません。
ロシアの思惑
OPECの発言に追随したロシアですが
埋蔵量(世界第3位)・財政的には余裕はあるはずなので
『原油価格』以外のところに思惑があるのではないかと睨んでいます。
(ここからは個人の妄想が多分に含まれますのでご注意ください)
ーーーーーーーココからーーーーーーー
ロシアは、2014年9月のシリアへの軍事介入を開始して以来
中東での影響力を高める傾向にあります。
最も顕著に現れているのが
イスラエルとパレスチナの和平交渉に関与し始めたということです。
英字記事ですが以下に掲載。
▼Moscow Ready to Host Direct Talks Between Abbas, Netanyahu
https://sputniknews.com/politics/201608211044498777-russia-host-israel-palestine/
Netanyahu(ネタニヤフ)はイスラエルのトップ
(モスクワ=ロシアが2人の仲介を買って出る。という記事です。)
今回の減産合意に関してもOPECと足並みを揃えることで
中東への影響力を強めたいというロシアの意向が反映されいてるのではないか。
と私は考えています。
ーーーーーーーココまでーーーーーーー
OPECは本格合意できるか
9月28日のOPEC発表はあくまで非公式会合での合意とりつけという話でした。
正式に決定されるのは11月の総会でのことになりますが
「総会で”本当に”正式決定されるのか?」
と懐疑的に見ている人は非常に多くまだまだ不透明な情勢は変わりません。
市場の反応を見ていても、
OPECの発表、ロシアの発表後はイベント的に株高になっていますが
翌日には落ち着いています(気が向けばチャート貼ります)。
原油価格もロシア発表後はぐーんと高値になりましたが今また落ち着いています(コメント欄に貼ってます)。
本格的に減産合意取り付けとなれば日本への影響は…
ということを書き出すと長くなるのでこの辺で締めておきます。
今年1年は動くことがないだろうと思っていた
『原油価格』が動き出したことに非常に驚いております(個人的に)。
ほんと何があるかわからないなーと言うことと、
今年はほんとに政治スケジュールが多いなーと思っております。
目回りそう。