ほぼ週刊よこやま

ある一人の友達のために始めたニュース解説記事。私の視点から見えるもの。

【金融緩和の余波】

明日は都知事選ですね。

小池リードでここまで来てますがどうなるでしょうか。

私は明日近くの投票所で投票してこようと思います。

どうなるのかなー。

 

金融政策決定会合で追加緩和が決定

定番化してきました。

日銀の金融政策決定会合の話です。

今月29日に会合がもたれました。

前回が6月15、16日だったので約1ヶ月半ぶりです。

議題は追加の金融緩和を行うかどうか。

いつものことです。

そして「予定通り」金融緩和が決定されました。

今回の内容は

「株式市場にお金を流しますよー」というものでした。

 

▼日銀が追加金融緩和を決定 ETFを買い増しへ

http://urx.blue/xr58

 

ETFというのは日経平均に連動する金融商品だそうです。

その「購入をすることでバランスよく株価を押し上げますよ」。

ということだと思います。

ぶっちゃけよくわかりませんが、たぶんそういうことです。

 

市場の反応

これも毎度おなじみですね。

まずは市場がどう判断したかを確認します。

安倍総理が経済対策を行うことを明言していたので

 

▼新経済対策 事業規模28兆1000億円程度で調整

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160729/k10010613291000.html

 

想定通りに追加緩和が行われたことを評価して

一時期株価は上がりましたが

内容が”いまひとつ”だったため大きく下げました。

最終的には持ち直し92円のプラスで取引を終えました。

市場としては

「予想通りではあるが期待したほどではない」

ということだったと思います。

 

難しくなる引き際

マイナス金利の導入以降何度か金融政策決定会合

それにまつわる株や為替の乱高下をお伝えしました。

今では会合で議論されることは

『追加緩和』がベースにあり

「どこまで緩和するか」

を話し合うのみとなってしまっています。

市場も「どこまで緩和してくれるか」という期待感と

発表後の「たったこれだけか…」という失望感の繰り返しです。

基本的に、緩和されれば市場に流れるお金が増えるため

投資家たちの懐に入ってくるお金が増える可能性が高まります。

よって、投資家たちは金融緩和を要望します。

こうなると難しくなるのは引き際です。

 

『一時的措置』として始まったマイナス金利ですが

あまり効果は見えず金融業界からは

「収益を圧迫するので早く終えてくれ」

とプレッシャーをかけられ日銀は板挟み状態。

そんな中こんな記事が出ました。

 

▼焦点:黒田緩和「検証」で枠組み転換の思惑、マイナス金利修正も

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160729-00000091-reut-bus_all

 

この「検証」の結果が出次第またまとめようと思いますが、

マイナス金利撤回に向けた足場固めに使うのではないかと見ています。

ただアメリカが利上げに踏み切った際、

少なくない影響がありいまだに2回目以降の追加利上げができていません。

アメリカが四苦八苦したように、

日銀もここの舵取りは随分難しくなるだろうと思います。

 

そもそも論としての日銀の独立性

現在の日銀の動きを見ていると

「政府の意向ありき」のように思えます。

もちろん経済政策を行っていく中で

政府と同調することが求められるため

必要に応じて政府の役人が会合に出席することもあります。

しかしながら日銀の最大の存在意義は

経済振興』ではなく『物価の安定』です。

そのため、いくら政府の方針であったとしても

『物価の、安定に寄与しない or不安定にさせる』

と判断した場合、

その方針に従わないという決定ができるように

独立性が担保されています。

 

これは政府にとって「打ち出の小槌」である

緩和策を軽々に行わせない為です。

不景気時に「経済振興」を旗印に

中央銀行へ圧力をかけ金融緩和を行ったがために

凄まじいインフレを引き起こしてしまうというのは

往々にしてあることです。

第一次大戦後にドイツで起こったハイパーインフレが有名)

そんな事態を引き起こさないための

中央銀行の独立性が形骸化しているように思えます。

独立性とその意義を再認識し、

「金融政策は本当にこの方向でいいのか?」

と侃侃諤諤議論することが求められてるのではないかなーと思います。